フィリピン共和国 (Republic of the Philippines)
フィリピン共和国は、東南アジアの島国。首都はマニラ。フィリピンの東にはフィリピン海が、西には南シナ海が南にはセレベス海が広がっています。日本とは、フィリピン海上で国境を接しています。国名(Country name)
フィリピノ語で レプブリカ ナン ピリピーナス(Republika ng Pilipinas)、英語で、 リパブリク オブ ザ フィリピーンズ(Republic of the Philippines)。略称は、フィリピノ語で ピリピーナス(Pilipinas)、英語で、 フィリピーンズ(Philippines)。日本語表記による正式名称の訳は、フィリピン共和国、通称はフィリピンです。かつてはフイリッピンという表記もされていました。漢字では、比律賓と表わされ、比と略されます。
国名は、1542年に、スペイン皇太子フェリペ2世の名から、フィリピナス諸島と名づけられたことに由来しています。
独立記念日(Independence Day)
1946年6月12日(アギナルドが独立を宣言した日)エミリオ・アギナルド(emilio_aguinaldo)は、フィリピンの革命家で、フィリピン共和国の初代大統領。
フィリピン独立記念日(Independence Day of the Philippines)
(Photograph by Jack Birns)
フィリピンの地理
フィリピンは大小7107の島々から成り、インドネシアに次いで世界第2位の群島国家です。そのうち名前がある島は約4600で、人が住んでいる島は1000ほどです。首都マニラがあるルソン島をはじめ、ミンダナオ島、セブ島などの主要11島で総面積の96%を占めています。島々はルソン諸島、ビサヤ諸島、ミンダナオ島とスールー諸島の3つの大きなグループに分けられます。面積は、299404Km2(日本の約8割の広さ)。
フィリピンの地理
首都(Capital)
メトロ・マニラ(Metro Manila)日本ではマニラで通っているフィリピンの首都ですが、正式には「メトロ・マニラ」で、日本語では「マニラ首都圏」となります。
メトロ・マニラは
カロオカン(Caloocan)・ラスピニャス(Las Pinas)・マニラ(Manila)・マカティー(Makati)・マンダルヨン(Mandaluyong)・ マラボン(Malabon)・ マリキナ(Marikina)・ ムンティンルパ(Muntinlupa)・ ナボタス(Navotas)・ パサイ(Pasay)・ パラニャーケ(Paranaque)・ パシッグ(Pasig)・ パテロス(Pateros)・ ケソン(Quezon)・ サンファン(San Juan)・ タギグ(Taguig)・ バレンズエラ(Valenzuela)・ の都市の集まりで、14都市と3地方自治体により構成されています。
メトロ・マニラ(Metro Manila)
人口(Population)
9,774万人(2012年推計)。世界第12位行政(Administration)
81の州から成るフィリピンは、立憲共和国を採用しています。フィリピンの行政・統治機構は、支配下にあったアメリカ合衆国の行政・統治機構に大きく影響を受けています、基本的に、中央政府、州、市・町、バランガイのと、4つの層から成っています。国レベルの統治機構は、大統領を中心に、中央政府(行政)、国会(立法)、裁判所(司法)の三権分立が確立されています。国家元首である大統領は、国民から直接選挙制によって選出されます。大統領の任期は6年で、現憲法では、大統領の再選は禁止されています。同様に、副大統領も3年以上、務めることはできません。
フィリピンの大統領の権限は、行政権のほか、国軍統帥権、戒厳令発動権、条約締結権、法案拒否権、裁判官任免権、各省長官、裁判官を含む上級公務員の任命権・人事権など広範囲にわたっています。独裁政治を防ぐため、議会などによる制約がありますが、フィリピンの大統領が持つ人事権はアメリカ大統領の権限より、ささらに強いと言われています。
現在のフィリピン元首
16代 ロドリゴ・ドゥテルテ(Rodrigo Roa Duterte)
就任期間:2016年〜
出身:レイテ島
歴代のフィリピン大統領
国旗(National flag)
白い正三角形は平等と友愛を、青は真実と正義、赤は愛国心、黄橙色の太陽は、自由を意味しています。正三角形の各すみに配置された3つの星型五角形(Pentagram)は、ルソン島、ビサヤ諸島、ミンダナオ島を表わしています。 太陽からのびる8つの光は、フィリピン独立革命時に最初に植民地支配に対し立ちあがった8つの州、マニラ(Manila)、ブラカン州、カビーテ州、パンパンガ州、タルラック州、ラグナ州、バタンガス州、ヌエバ・エシハ州を象徴しています。国旗の掲揚は、平和時には青が上に来るように、戦時には愛国心の赤が上に来るようにして揚げられます。
国連方式の国旗は縦横比が2:3ですが、フィリピンでの正式な縦横比は1:2です。白い正三角形の一辺の長さは、旗の幅と同じです。 国旗で使用されている色のRGB値です。
0-56-168 | 206, 17, 38 | 255, 255, 255 | 252, 209, 22 |
国章(National emblem)
フィリピンの国章は、1946年の独立時に制定されました。盾の中央には、フィリピン独立革命時に最初に植民地支配に対し立ちあがった8つの州、マニラ(Manila)、ブラカン州、カビーテ州、パンパンガ州、タルラック州、ラグナ州、バタンガス州、ヌエバ・エシハ州を象徴する8つの光を放つ黄色い太陽がデザインされ、 3つの星型五角形(Pentagram)は、ルソン島、ビサヤ諸島、ミンダナオ島を表わしています。盾の左下の青い部分にはアメリカ合衆国の白頭鷲(Bald eagle)が、右下の赤い部分にはスペインの立ち上がる獅子(Lion Rampant)が描かれていて、フィリピンの植民地の歴史を象徴しています。国章の下方にあるモットー(Motto)は、1946年から1972年は、英語で「REPUBLIC OF THE PHILIPPINES」フィリピン共和国となっていましが1979年から 1986年のエドゥサ革命までの間は、フィリピン語で「ISANG BANSA ISANG DIWA」一つの国家、一つの精神となります。1987年マルコス退陣後は、現在のようにフィリピン語で「REPUBLIKA NG PILIPINAS」フィリピン共和国となります。1998年、共和国法8491号により、国章の鷲と獅子は取り除かれることとなりましたが、修正された国章はあまり使われていないようです。
国歌(National anthem)
1898年、スペインからの独立宣言に備えて、エミリオ・アギナルドが、行進曲の作曲をジュリアン・フェリペ(Julian Felipe)に依頼したことを契機としています。1899年に詩人ホセ・パルマ(Jose Palma)が、「Filipinas」というスペイン語の詩を書き、そのスペイン語の詩がフィリピン国歌の歌詞となります。
1948年には、ジュリアン・クルース・バルマセダ(Julian Cruz Balmaceda)、イルデフォンソ・サントス(Ildefonso Santos)とフランシスコ・コバロ(Francisco Caballo)によってタガログ語に翻訳された、「O Sintang Lupa」が国歌として承認され、1960年に、フェリペ・パディーリャ・デ・レオン(Felipe Padilla De Leon)によって改訂がされ、その改訂版が今日に至っています。 フィリピン語歌詞の最初の一行目が「Bayang Magiliw」(愛された土地)とあることから、フィリピン国歌「Lupang Hinirang」は、愛称的に「Bayang Magiliw」と呼ばれています。
フィリピン共和国の国歌
国花(National flower)
サンパギータ (Sampaguita)。サンパギータは、日本で、茉莉花(マツリカ)、アラビアジャスミン(Jasminum sambac)、と言われ、モクセイ科のジャスミナム属です。 中国雲南省〜熱帯アジアに分布しています。フィリピンでは、国賓を迎える際のレイに使われています。サンパギータを利用した香水やソープなども売られていて、マニラの南郊、ラグナ州、サン・ペドロ町がサンパギータの産地として有名です。
フィリピンの神話で、永遠の愛を誓った恋人の墓の、白い花の葉が、風の中で立てている音がSumpa kita(恋人に永遠の愛を誓うという意味)と聞こえたことから、その花は、それからSampaguitaと呼ばれるようになったと言われています。
サンパギータ(Sampaguita)
国鳥(National bird)
フィリピンイーグル(Philippine eagle)フィリピンイーグルは、タカ目タカ科に属する鳥類の一種。フィリピン固有の鳥で、 ルソン島・サマール島・ミンダナオ島・レイテ島の4つの島の熱帯雨林にのみ生息しています。背は褐色で腹は白く、頭には茶色の長い羽毛があります。平均的な雌は体長1m 、翼長2 m 、体重7 kg になり、世界最大のワシの一つに数えられています。 現在、生息している数は100〜150羽前後で、絶滅の危機にあるそうです。(Photograph by Klaus Nigge)
フィリピンイーグル(Philippine eagle)
国獣(National animal)
カラバオ(Karabao)カラバオは水牛(buffalo)のことで、荷車で人や荷物を運んだり、農作業の手伝いをしたりします。5月のブラカン州の主な町ではカラバオの行進や駆け足競争などを行うカラバオ祭りが行われます。
カトリック暦で農業に関係深い守護聖人の聖イシドロを祝う月で, 各地で様々な行事が行なわれます。
国樹(National tree)
ナラ(Narra Tree)ナラ(Narra Tree)は、マメ科シタン属の広葉樹で、学名はプテロカルプス・インディカス(Pterocarpus Indicus)。常緑または落葉の高木、つる性木本で、豆果は扁平で円形。周囲を波打った翼が取り囲んでいるため、属名は、プテロ(Ptero)=翼、カルプス(carpus)=果実と言われます。 日本では、インドシタン、インドカリンとも呼ばれます。
ナラ(Narra Tree)
民族(Ethnic)
紀元前後から移住してきたマレー人達の子孫が今のフィリピン人の大部分を占めています。2万5千年から3万年前に移住してきたネグリト族の子孫が現在も辺境地に住んでいて、棚田で有名なイフガオ族やイスラム教徒など主な少数民族は55程度に分類されますが、その人口は全体の10%以下です。フィリピンの民族
宗教(Religion)
カトリック83%、そのほかのキリスト教10%、イスラム教5%、そのほか2%。国民のほとんどがカトリック系キリスト教徒。ミンダナオ島の一部、スールー諸島などはイスラム教徒が多数派。言語(Language)
マルコス政権下の73年憲法でフィリピノを国語として発展させることを規定し、タガログ語をベースとしたピリピノと英語を公用語としていましたが、二月革命後の87年憲法でピリピノに英語や他の地方語を加えたフィリピノを国語と定めました。ただし、ビサヤ諸島のビサヤ語など、地方によってはタガログ語以外のフィリピノ語が使われています。
マニラ近郊のカビーテ州の一部やミンダナオ鳥の一部では、スペイン語も話されています。
英語は現在も公用語として重要な位置を占め、アジアで一番通用度が高い国です。ほかにもイロカノ、パンパンガ、ワライなどフィリピンには80前後の言語があります。
気候(Climate)
フィリピンは、高温多湿の熱帯性気候です。季節は、雨季(6〜10月)と乾季(11〜5月)に分かれ、乾季はクールドライシーズン(11〜2月)とホットドライシーズン(3〜5月)に分けられます。マニラの年間平均気温は26.7℃で、1年を通して4℃程度の気温変化があります。マニラの気温が最も高くなるのは4月で平均最高気温が33.5度まで上がり、最も涼しくなる1月には平均最低気温が23.5度になります。年間降水量は2069ミリメートルあり、雨の70%が6月から10月に集中します。歴史(History)
1521年、フェルディナンド・マゼラン一行がサマール鳥南のホモンホン島(Homonhon Is.)に上陸してから(後にセブ島に上陸)、スペインはそれまでバランガイという無数の親族集団がちらばっていた約7000の島々を、「フィリピン」という群島国家にまとめていきました。約300年間に及ぶスペイン統治は、この国にキリスト教を花開かせ、食文化や言葉、生活様式にいたるまで幅広い影書を与えました。
また、その後のアメリカによる統治の影響も大きく残っています。
フィリピンの歴史
通貨(Currency)
通貨単位は1966年までがPESO(ペソ)とCENTAVO(センタボ) 1 PESO=100 CENTAVO、1967年以降はタガログ語表記のPISO(ピソ)とSENTIMO(センチモ) 1 PISO=100 SENTIMOとなります。PESO(ペソ)は、スペインの植民地で使われていた通貨単位で、1/100の補助単位をCENTAVO(センタボ)と呼びます。現在、ペソが通貨となっている国は、アルゼンチン・ペソ、 ウルグアイ・ペソ、 キューバ・ペソ、 キューバ兌換ペソ、 コロンビア・ペソ、 チリ・ペソ、 ドミニカ共和国ペソ、 フィリピン・ペソ、 メキシコ・ペソ、の9ヶ国です。
他のペソと区別する場合、日本語では「フィリピン・ペソ」、国際通貨コードでは「PHP」、英語では「Philippine peso」、タガログ語では「Piso ng Pilipinas」と表記します。
2012年現在、紙幣の種類は20、50、100、200、500、1000 PISOの新旧各2種、合計12種類。硬貨の種類は25 SENTIMO、1 PISOの2種類。
フィリピンの通貨