フィリピン共和国 (Republic of the Philippines)
フィリピンの民族
フィリピンの民族(Ethnic groups in the Philippines)は、25,000〜30,000年前に、本土アジアから移住してきたプレモンゴロイド民族のネグリト族(Negrito)で、次に新石器文化を持った原始マレー、次に棚田水田農耕を持った古マレー、そして紀元前500年〜紀元13世紀の間に移住してきたマレー系民族と言われています。大部分の民族は言語がキリスト教に転向した起源のオーストロネシア語族(Austronesian)/マレーポリネシア語族(Malayo-Polynesian)から成っています。主な民族(main ethnic)
- タガログ族(Tagalog)
- 名前の由来は、河の民、河岸に住む人たちという意味の「タガイロッグ(Tagailog)」から来たという説や、ボルネオ島、スマトラ島のタガル族(Tagal)から来たという説などがあります。
推定人口は、フィリピン人口の約28.1%、約2,519万人でフィリピン最大民族。マレーシア、ボルネオ島サバ州にも、居住しています。
居住地は、本来ルソン島の民族ですが、ミマロパ地方(mimaropar region)のマリンドゥク州、西ミンドロ州、東ミンドロ州、パラワン州などでも、多数派を占め、ミンダナオ島にも、多く居住しています。
言語は、タガログ語で英語と共に、フィリピンの公用語に指定されています。
- 名前の由来は、河の民、河岸に住む人たちという意味の「タガイロッグ(Tagailog)」から来たという説や、ボルネオ島、スマトラ島のタガル族(Tagal)から来たという説などがあります。
- セブアノ族(Cebuano)
- 名前の由来 セブは、浅瀬を歩いて渡るという意味。
推定人口は、フィリピン人口の約13.1%、約1,174万人で2番目の人口。
居住地は、セブ島が中心で、中部ビサヤ(Central Visayas)地方のセブ州、東ネグロス州、ボホール州、シキホール州などに居住しています。
言語は、セブアノ語。
- 名前の由来 セブは、浅瀬を歩いて渡るという意味。
- イロカノ族(Ilocano)
- ビサヤ族(Bisaya、Visaya)
- 名前の由来はシュリーヴィジャヤ(Srivijaya)王朝からきた、サンスクリット語の「領土」からきたなどの説があります。
推定人口は、フィリピン人口の約7.6%、約681万人で4番目の人口。
居住地は、ビサヤ諸島の他、ボルネオ島サラワク州のブルネイとの国境付近、サバ州の西部、ブルネイの中部
言語は、ビサヤ諸語(フィリピン以外は異なります)
セブアノ族(Sebuano)、ヒリガイノン族/イロンゴ族、(Hiligaynon/Ilonggo)、ワライ族(Waray)、キナライア族/アムティコン族(Kinaraya/Hamtikon)、アクラノン族(Aklanon)、マスバテ族(Masbate)などもビサヤ族に属しますが別の分類としました。
- 名前の由来はシュリーヴィジャヤ(Srivijaya)王朝からきた、サンスクリット語の「領土」からきたなどの説があります。
- ヒリガイノン族(Hiligaynon)
- 名前の由来は、沿岸部に住む人たちという意味の「ヒリガイノン」から、別名 イロンゴ族(Ilonggo)とも呼ばれます。
推定人口は、フィリピン人口の約7.5%、約672万人で5番目の人口。
居住地は、ビサヤ地方を中心に居住していて、ビコル地方のマスバテ州(Masbate)、西ビサヤ(Western Visayas)地方のイロイロ州、カピス州、ミマロパ地方(mimaropar_region)のオクシデンタル州、他、パラワン州、ミンドロ島、ミンダナオ島にも、居住しています。言語は、ヒリガイノン語。
- 名前の由来は、沿岸部に住む人たちという意味の「ヒリガイノン」から、別名 イロンゴ族(Ilonggo)とも呼ばれます。
- ビコラノ族(Bicolano)
- 推定人口は、フィリピン人口の約6.0%、約538万人で6番目の人口。
居住地は、ルソン島南東部、ビコル地方(Bicol Region)が中心で、半島部のカマリネス・ノルテ州、カマリネス・スール州、アルバイ州、ソルソゴン州と、カタンドゥアネス州、マスバテ州に居住しています。
マニラ首都圏にも、移住していますが、比較的、移住は少ない。 言語は、ビコール語で、ビサヤ諸語に近い場所では、タガログ語。
- 推定人口は、フィリピン人口の約6.0%、約538万人で6番目の人口。
- ワライ族(Waray)
- 推定人口は、フィリピン人口の約3.4%、約305万人で7番目の人口。
居住地は、ビサヤ地方、レイテ島、サマール島に居住しています。
言語は、ワライ語、一部では、セブアノ語。
- 推定人口は、フィリピン人口の約3.4%、約305万人で7番目の人口。
- パンパンガ族(Pampanga)
- 名前の由来は、古くから、パンパンガ川の下流に住んでいたことから。
推定人口は、フィリピン人口の3.2%、約286万人で8番目の人口。
居住地は、ルソン島中部平野部の中部ルソン地方(central luzon region)を中心に、パンパンガ州、バターン(Bataan)州、タルラク州、ヌエバ・エシハ州、ブラカン州に居住しています。 言語は、カパンパンガン語(パンパンゴ語)、サンバル語に近いタガログ語。
- 名前の由来は、古くから、パンパンガ川の下流に住んでいたことから。
- パンガシナン族(Pangasinense)
- 名前の由来 パンガシナンは、塩(Asin:アシン)を産する所という意味。
推定人口は、フィリピン人口1.3%、約116万人で9番目の人口。
居住地は、ルソン島中西部平野部のイロコス地方(Ilocos region)のパンガシナン州、中部ルソン地方(central luzon region)のタルラック州に居住しています。
言語は、イロカノ語に近い、パンガシナン語。 19世紀に入植してきた、イロカノ族との混血が進み、文化的な区別が難しくなっています。フィリピン人でも、まったく、区別ができないそうです。(もっと知りたいフィリピンを参考)
- 名前の由来 パンガシナンは、塩(Asin:アシン)を産する所という意味。
新マレー族の分類(Philippine ethnic groups)
- アグタイネン族(Agutaynen)アグタヤ島、パラワン島
- アクラノン族(Aklanon)
- イサマル族(Isamal)ミンダナオ島、サマール島
- イタウィス族(Itawis)ルソン島
- イバタン族(Ivatan)/イトバヤット族(Itbayat)バタン諸島
- イバナグ族(Ibanag)ルソン島
- イフガオ族(Ifugao)ルソン島
- イロカノ族(Ilocano)ルソン島
- カガヤネン族(Kagayanen)カガヤン諸島、パラワン島
- カシグラニン族(kasiguranin)ルソン島
- カマヨ族(Kamayo)ミンダナオ島
- カミギン族(Kamigin)カミギン島
- カラガ族(Karaga)ミンダナオ島
- カリンガ族(Kalinga)ルソン島
- クヨノン族(Kuyonon)クヨ諸島
- サンバル族(Sambal)ルソン島
- スリガオ族(Surigaonon)ミンダナオ島
- セブアノ族(Cebuano)セブ島、マスバテ島、カモステ島、レイテ島、ネグロス島、ボホール島、シキホール島、ミンダナオ島
- タウスグ族(Tausug)/スルック族(Suluk)スルー諸島
- タガログ族(Tagalog)ルソン島
- パラナン族(Paranan)ルソン島
- パンガシナン族(Pangasinan)ルソン島
- パンパンガ族(Pampanga)(Kapampangan)ルソン島
- ビコール族(Bikol)ルソン島
- ヒリガイノン族(Hiligaynon)/イロンゴ族(Ilonggo)マスバテ島、パナイ島、ネグロス島
- ブトゥアン族(Butuan)ミンダナオ島
- ボホラノ族(Boholano)ボホール島
- マスバテ族(Masbateno)マスバテ島
- マラウェグ族(Malaweg)ルソン島
- マラナオ族(Maranao)ミンダナオ島
- ヤカン族(Yakan)ミンダナオ島、バシラン島、スルー諸島
- ロンブロン族(Rombloanon)ロンブロン島
(分類は新マレー族の一例)