旅2007年 (Journey 2007)
奈良県:東大寺の吽形像
東大寺は、奈良県奈良市雑司町にある華厳宗大本山の仏教寺院で、733年(天平5年)に、若草山麓に創建された金鐘寺が東大寺の起源であるとされています。聖武天皇が国力を尽くして建立した寺と言われ、「奈良の大仏」として知られる盧舎那仏(るしゃなぶつ)を本尊とし、開山は良弁僧正(ろうべんそうじょう)と言われています。南大門には、門に向かって左に開口の阿形(あぎょう)像と、右に、口を結んだ吽形(うんぎょう)像の2体を一対として、安置されています。
高さは、約8.4mで、通常の仁王像は、向かって右が(あぎょう)、左が吽形(うんぎょう)ですが、東大寺南大門では、左が阿形(あぎょう)、右が吽形(うんぎょう)になっています。
1988年から5年間かけて行われた解体修理において、金剛力士像の中から出てきた納入文書から阿形(あぎょう)像は運慶(うんけい)および快慶(かいけい)が、吽形(うんぎょう)像は定覚(じょうかく)および湛慶(たんけい)が小仏師13人を率いて、69日間で造立したものであることが記されています。