千葉県:誕生寺の誕生堂
誕生寺(たんじょうじ)は、千葉県鴨川市小湊にある、日蓮宗の大本山で、日蓮聖人の誕生を記念して出身地に建立されました。
建立したのは、日蓮聖人の直弟子の中でも中老僧と呼ばれる、日家(にけ)上人と日保(にほ)上人で、1276年(建次2年)に寺基(じき)が定められたと伝えられています。
2人は勝浦市興津の領主佐久間氏の出身で、興津には、日蓮最初の開基(かいき)寺院、妙覚寺(みょうかくじ)を開いています。
誕生時が創建された場所は、現在の境内の南西約300mの沖合で、1498年(明応7年)の大地震のために、海中に没してしまい、その場所は蓮華ヶ淵(れんげがふち)といわれています。誕生時は、地震や津波による寺地の移転、大火による伽藍(がらん)の焼失などの度に復興され、現在に法灯(ほうとう)を伝えてきました。
誕生堂は、日蓮大聖人のご幼像と、ご両親の妙日妙蓮両尊儀を安置したお堂です。 両親像は一六世日領上人代が造立したと言われています。
総門を入って間もなく、参道左手の階段を登ったところにあるお堂で、現在のお堂は、1983年(昭和58年)に大改修したものだそうです。
「堂内中央には日蓮聖人御幼像、妙日、妙蓮の御両親像の一木三体の座像が奉安されています」立て札より。
撮影2016年10月9日