旅2013年 (Journey 2013)
神奈川県:箱根町 仙石原のススキ
箱根町(はこねまち)は、神奈川県西部、箱根峠の東側に位置する町で、足柄下郡に属しています。古くからの温泉町で、江戸時代には箱根関が置かれた地で知られています。
仙石原(せんごくばら)は、神奈川県足柄下郡箱根町の地名で、ススキの草原や仙石原温泉で知られています。仙石原は江戸時代初期までは、千石原村という地名でした。昔は一面、樹木もない原野で、開墾すれば千石の穀物が穫れるだろうということから名づけられたそうです。しかし、火山灰土壌と湿地のため、穀物は育たず、屋根葺き用の茅(かや)を近隣の村に出荷するのが主な仕事になったそうです。
茅(かや)は、細長い葉と茎を地上から立てる草本植物で、チガヤ、スゲ、ススキなどを言います。イネやムギなどの茎は水を吸ってしまうのに対し、茅の茎は油分があるので水をはじき、耐水性に富んでいます。この特徴から茅の茎は屋根を葺(ふ)くのに好適な材料となり、昔の日本では最も重要な屋根材として用いられていました。茅を使って葺いた屋根を茅葺(かやぶき)屋根と呼びます。
撮影2013年12月7日