旅2008年 (Journey 2008)
マニラ:サンチャゴ要塞(Fort Santiago)のパッシグ川(Pasig River)
サンチャゴ要塞(Fort Santiago)は、スペイン語で「壁にか囲まれた街」という意味のイントラムロス(Intramuros)北西にあるスペイン時代の要塞跡です。イントラムロスは、1571年フィリピンを植民地化したスペインの初代総督ミゲル・ロペス・デ・レガスピ(Miguel Lopez de Legazpi)がマニラを占領し、「サン・アントニオ」「サン・カルロス」「サン・ガブリエル」「サン・ルイス」の4つの地域を7つの門と外壁で囲み、外壁の中の道路には石畳が敷かれていて、総督官邸をはじめ支配者の邸宅、教会、学校、病院、商店などのロマネスク風建築物が立ち並ぶ優雅な城壁都市を形成していたそうです。外壁の総延長は 4.5Km、面積は 64haで、ここに住むことを許されたのはスペイン人とその混血(mestizo)だけだったそうです。サンチャゴ要塞は1571年の建設開始から150年を経て完成したそうです。 1700年代にはイギリス軍、1900年代アメリカ統治の時代には司令部、第2次大戦中は日本憲兵隊本部が置かれ、捕虜収容所となっていた地下牢の跡も残っています。現在は公園として整備されています。パッシグ川は、フィリピンで最も浅い湖の1つ、ラグナ湖からマニラ湾へ流れてる全長27qの川です。マニラ市は下水道の普及率が低く、代わりに「エステロ」と呼ばれる排水路が市内の各所に作られていて、生活廃水はすべてパッシグ川に流れ込んできます。写真では綺麗な川ですが、2005年のBOD(生物化学的酸素要求量)は、最も悪い地点で24mgだったそうです。ちなみに日本で最も汚染度が高い大阪府と奈良県を流れる大和川のBODは6.4mgだそうです。