旅2008年 (Journey 2008)
山形県:銀山温泉の鏝絵(こてえ)
銀山温泉(ぎんざんおんせん)は、山形県尾花沢市にある温泉。江戸時代初期に銀山として栄えた「延沢銀山」の名称に由来しているそうです。 1689年(元禄2年)に銀山が閉山した後は湯治場として賑わいましたが、1913年(大正2年)の洪水により温泉街は壊滅したそうです。 その後の復興により、銀山川の両岸には、三層四層の木造バルコニー建築、外装には鏝絵(こてえ)が施された大正から昭和初期にかけての建築の旅館が立ち並び、現在の温泉街の街並みとなったそうです。NHK連続テレビ小説「おしん」の舞台となったことでも知られています。鏝絵(こてえ)は、顔料を混ぜた漆喰(しっくい)を使い、左官職人が、鏝(こて)で風景や文字などを描いたもので、百年以上の風雪に耐えられるそうです。 銀山温泉には、旅館だけでなく多くの建築が、鏝絵の戸袋を持っています。写真は能登屋旅館で、鏝絵の作者は「後藤市蔵」という左官だそうです。 ちなみに、玄関の柱はギリシャ・ローマ風のもので、1階から2階まで突き抜けていて、建築用語ではジャイアント・オーダーと言うそうで、これも彼の作だそうです。
(写真は能登屋旅館)
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