旅2008年 (Journey 2008)
韓国:非武装中立地帯、自由の橋
韓国の非武装中立地帯(DMZ(Demilitarized Zone))は、1953年7月27日、韓国戦争の休戦協定が締結され、その時に設けられた朝鮮半島を南北に分ける長さ248kmの軍事境界線の南北2kmを言い、あらゆる軍事行為および敵対行為が一切禁止される地域です。
自由の橋は、京畿道(キョンギド)坡州(パジュ)市にある臨津江(イムジンガン)に架かる鉄橋。臨津閣(イムジンガク)鉄橋の近くにあり、臨津江(イムジンガン)に架かる橋のうち最も下流にある橋です。本来の名称は臨津江(イムジンガン)鉄橋。もともとは京義線(キョンウィソン)の鉄道橋として建設されたもので、道路橋に転用されたのち、現在は再び鉄道橋として機能しています。
京義線(キョンウィソン)は、1906年、日本により京城駅(現在のソウル駅)から北朝鮮と中国の国境にある新義州(シニジュシ)駅が開通します。京城の「京」と新義州の「義」を取って京義線と呼びました。1945年、第二次世界大戦において日本が敗戦した後、朝鮮半島は北緯38度線を境に分断され、後の朝鮮戦争により京義線は、都羅山(トラサン)駅までとなります。橋の向こう側が都羅山駅で、さらに先が北朝鮮です。
1953年7月27日に休戦協定が締結された後、戦争捕虜12,773人がこの橋を渡り帰還し自由の身になったことから、「自由の橋」と呼ばれているそうです。橋には柵がされ、統一を願う旗や思いを書き記した布や紙などが貼り付けられています。