旅2007年 (Journey 2007)
京都府:天龍寺の法堂
天龍寺は、京都府京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町(すすきのばばちょう)にある、臨済宗天龍寺派大本山の寺院です。1339年(暦応2年)に吉野で没した後醍醐天皇の霊を鎮めるため、夢窓国師を開山として、足利尊氏が亀山離宮を禅寺に改めたのが創始と言われ、1345年(貞和元年)に完成したとされています。 天龍寺は1386年(至徳3年)に足利義満により京都五山の第1位に格付けされ以下、相国寺、建仁寺、東福寺、万寿寺の順だそうです。現在の建物は、1869年(明治2年)から復興が始まり、現在の規模になったのは1900年頃といわれています。1994年(平成6年)世界文化遺産に登録されています。法堂(はっとう)は、僧侶が仏に代って衆に説法する建物のことです。1864年(元治元年)の兵火にて焼失、その後、明治になり江戸後期建立の雲居庵禅堂(うんごあんぜんどう)を移築、禅宗七堂伽藍のひとつとしました。 正面須弥壇には釈迦三尊像を安置し、後の壇には光厳上皇(こうごんじょうこう)の位牌と歴代住持の位牌および開山、夢窓疎石と開基、足利尊氏の木像が祀られ仏殿(ぶつでん)としても使用されています。 天井は鏡天井で、日本画家 鈴木松年(すずきしょうねん)により1899年(明治32年)に描かれた雲に乗る龍の絵でしたが、傷みがひどかったため、1997年(平成9年)に東京芸術大学名誉教授、加山又造(かやままたぞう)画伯により、「八方にらみの龍」の雲龍図が描かれました。