旅2007年 (Journey 2007)
奈良県:長谷寺の本堂
長谷寺(はせでら)は、奈良県桜井市にある真言宗豊山派(ぶざんは)総本山の寺院で、686年(朱鳥元年)道明上人が天武天皇のためにを初瀬山の西の岡(現在の本長谷寺と呼ばれている場所)に三重塔を建立し「銅板法華説相図」を安置したことにより始まったと伝えられています。後の727年(神亀4年)、徳道上人が東の岡(現在の本堂の地)に本尊十一面観音像を祀って開山したと言われています。西国三十三箇所観音霊場の第八番札所としても知られています。本堂は、奈良東大寺大仏殿に次ぐ建造物で、本尊の十一面観世音菩薩(note.1)が安置されています。現在の建物は、1650年(慶安3年)に、徳川家光の寄進を得て、5年をかけ新築落慶したそうです。入母屋造りの正堂と、礼堂(らいどう)から成る双堂(ならびどう)で、前面は京都の清水寺本堂と同じく懸造(かけづくり)になっています。
note.1
本尊十一面観世音菩薩は、御身の丈、約10m、光背約12m、楠の霊木で造られている日本最大の木造仏で、現在の御本尊は1538年(天文7年)仏師東大寺仏生院実清良覚の作と伝えられています。