旅2002年 (Journey 2002)
千葉県:佐原の伊能忠敬旧宅
佐原市(さわらし)は千葉県北東部の市で、古くから水郷の町として栄え、市街地の小野川沿いには小江戸とも呼ばれる当時の町並みが残っています。伊能忠敬の養子婿先の地で、地図の町としても有名です。伊能忠敬(いのうただたか)は、1745年(延享2年)今の、千葉県山武郡九十九里町小関の名主・五郎左衛門家で生まれました。
1762年(宝暦12年)、18歳の時に、今の、香取市佐原の伊能家に婿養子に入り、商人として活動し、伊能家を再興し、財産を築いたそうです。1794年(寛政6年)、50歳の時に、江戸幕府の天文方・高橋至時に師事し、1800年(寛政12年)、56歳の時に、第1次測量を開始します。こうして作られたのが大日本沿海輿地全図で、大変精度の高い日本地図として評価されています。完成したのは忠敬没後の1821年(文政4年 )で、仕上げ作業を担当したのは高橋至時の子、高橋景保でした。景保は、1828年(文政11年)のシーボルト事件により処罰され獄死しました。