旅2002年 (Journey 2002)
北海道:野付半島のトドワラ
野付半島は、知床半島と根室半島の中間に位置し、オホーツク海に突き出た釣針状の延長28qの半島で、川が排出した土砂と潮流によって運ばれた砂礫(されき)が長い歳月に亘って堆積した日本最大の砂嘴(さし)です。半島の中ほどに、森林が繁茂した「オンニクル」と呼ばれる所があり、トドマツやミズナラが森林をつくっています。そこに、地盤の沈下により海水が入り込み、塩湿地と接している所では枯れてしまった木々が並んでいます。ミズナラの立ち枯れたものを、「ナラワラ」、トドマツの立ち枯れたものをは「トドワラ」と呼びます。
砂嘴(さし)は、沿岸流により運ばれた砂が堆積してできる、くちばし形の地形。砂礫(されき)は、砂地に1cm以下の小粒の石や貝殻片が混ざったもの。