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フィリピンの貿易銀貨 (Philippines Trade dollar)

1898年 光緒元寶1898年 光緒元寶

1898年 光緒元寶

1898年に発行、材質(Material):90.2%銀(Silver)、直径(Diameter):39.0mm、重量(Weight):26.9g。
左 「AN-HWEI PROVINCE」「7 MACE AND 2 CANDAREENS」 龍。
右 「光緒元寶」「二十四年安徽省造」「庫平七銭二分」。


龍は古くから中華民族と中国文化の象徴であるといわれてきました。龍は中国人の祖先が考え出した自然神だと考えられていて、雲が集まり雨が降りという自然現象の中に現れる「稲妻」の形象と、その「稲妻」によって得られた霊感であるともいわれています。原始時代の人々は自然の現象に興味と恐れを抱き、その中から龍という創造の動物を作り上げ、崇拝してきたようです。
龍は自然神の中でも水の神とされる神ですが、中国北方の黄河流域では龍を皇帝の象徴に使われていて、南方の揚子江流域では、鳳凰を皇帝の象徴としていたそうです。 5爪の龍は中国の皇帝のみが使用し、皇帝に準ずる臣下が龍を使用する場合は4爪までと決まっていて、朝鮮では最高で4爪、日本では3爪と決められていたそうです。
18世紀以降、清国(Qing Dynasty)では従来の、品位、量目を秤る「秤量貨幣(ひょうりょうかへい)」の銀錠(ぎんじょう)に加えて、メキシコ・ドルが流通し始めました。1890年(明治23年)光緒15年に、広東造幣廠が設立され、メキシコ・ドルとほぼ等しい量目26.86グラム、品位90%の光緒元寶七銭二分が発行されるようになります。これは中央政府が発行するものではなく、各省政府による発行でした。七銭二分は日本の七匁二分に相当し、額面ではなく量目を表すものでした。

唐(Tang Dynasty)代では、1匁=3.7301g 1分=0.37301g 七銭二分=七匁二分=26.856g

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