フィリピンの紙幣 (Philippine note)
軍16改造ほ号 5 PESOS
軍用手票(ぐんようしゅひょう)は、軍票(ぐんぴょう)とも呼ばれ、戦時中、占領地区において軍費を賄うために日本政府が発行したお札の一種です。
日本では、1894年(明治27年)に勃発した日清戦争時に5種類の軍票が初めて発行されました。その後も日露戦争、日中戦争、太平洋戦争など、対外戦争の都度発行され、太平洋戦争時には50種類以上の軍票が発行されました。
1942年(昭和17年)に、東南アジア・西南太平洋の作戦地域へ資金供給等を行うため、「南方開発金庫」が日本政府により設立され、軍票が発行されました。同年以降「軍票」は「南方開発金庫券」と呼ばれました。
軍票は、その軍隊が所属する政府によって軍票所持者に対し債務支払いを行う必要がありますが、債務支払いはほとんど行われませんでした。
この軍票は、日本軍が1943年に米領フィリピンで発行した、軍16J改造ほ号 5 PESOSです。表面の図柄は、マニラ市内のリサール公園(旧ルネタ公園)にあるホセ・リサールを称えた記念碑です。