銃の歴史
ドライゼ銃(Dreyse Zundnadelgewehr)
ドライゼ銃(Dreyse Zundnadelgewehr)は、ドイツの銃工、ヨハン・ニコラウス・フォン・ドライゼ(Johann Nicolaus
von Dreyse)によって発明された、世界初の実用的ボルトアクション小銃で、長い撃針が紙製薬莢を貫いて弾底の雷管を撃発させるもので、ドライゼ
ニードルガン(Dreyse needle gun)とも呼ばれます。日本では火針銃または針打式と呼ばれました。
ドライゼ銃に使用する弾薬は、弾丸・雷管・黒色火薬を紙製の薬莢で一体化させたもので、直径15.4mmの弾丸は、周囲を紙製のサボ(Sabot)と呼ばれる緩衝用パーツで覆われています。
サボは発射時に弾丸と銃身内のライフル溝の間に挟まる事で弾丸に回転を与えるとともに、隙間を塞いで前方へのガス漏れを防いで威力を保ち、同時に弾丸の鉛が銃身内部のライフル溝に付着・堆積して命中精度を落としてしまう事を防いでいます。
サボの底面には雷管が装着されていて、その後ろに4.8gの黒色火薬が充填され、薬莢の先端は巻かれて糊付けされ弾丸の脱落を防いでいます。発射する際には、長い撃針が紙製薬莢の後端を突き破り、火薬を貫きながら前進して雷管を打って着火させます。
(Photograph from cpfarrow.blogspot.jp)