pichori


序論(Introduction)

紋章の起源は、戦闘に参加している騎士の顔が兜で隠れている際に、個人を識別する目的で騎士が盾に自身のマークを描いた事から始まりました。後に家系や地位などを示すようになり、代々継承されるようになります。今日用いられている紋章の記述体系は、12世紀の中頃に馬上槍試合で兜で顔を隠した個人を明確に識別するために必要とされ、イギリス、フランス、ドイツ、スペイン及びイタリアで始まったと言われています。 ヨーロッパをはじめとして世界中の多くの都市と町では、現代でも紋章をそのシンボルとして使用していて、個人の紋章も法的に保護され、合法的なものとして扱われています。現代でもイングランド紋章院(College of Arms)スコットランド紋章院(The Lord Lyon Office)及びカナダ紋章官庁(Canadian Heraldic Authority)では管轄地域の紋章の管理や新たな紋章の授与を行っています。また、アメリカ合衆国には陸軍に属する、アメリカ陸軍紋章研究院((U.S. Army Institute of Heraldry)があり、陸軍部隊の紋章の制定と管理を行っています。

内容(Contents)

  • 紋章の構成要素(Coat of arms elements)
    クラウン------------------------->
    <------------------------------クレスト
    クレスト---------------------------->
    <-----------------------------コロネット
    <----------------------ヘルメット
    ヘルメット---------------------------->
    ローブ------------>
    シールド----------------------------->
    <----------------サポーター
    サポーター------------------>
    <----------コンパートメント
    モットー---------------------------->
  • (ロイス侯国(Reuss Greiz)

    • 上図は、英語で、ヘラルディック・アチーブメント(Heraldic Achievement)、フランス語で、アーモリエ(Armories)、ドイツ語で、グロス・ワッペン(Gross wappen)と呼ばれ日本語では大紋章と呼ばれます。上から、クラウン(crown)、クレスト(Crest)、コロネット(Coronet)、ヘルメット(Helmet)、ローブ オブ エステート(Robe of estate)またはパヴィリオン(Pavilion)、シールド(Shield)、サポーター(Supporter)、コンパートメント(Compartment)、モットー(Motto)で構成される大紋章の一例です。
      紋章のなかで、最もシンプルな形態はシールドのみに図形や図柄を画き込んだもので、英語で、コート・オブ・アームズ(Coat of arms)、フランス語で、アルメ(Armes)、ドイツ語で、ワッペン(Wappen)と呼ばれ、日本語で紋章と呼ばれます。本来の紋章はこのシールドを言い、それ以外は飾りです。
      • クラウン(crown)
        紋章保有者の身分を表す冠を言います。国や時代によってデザインが変化し、王侯やその一族によっては、独自のデザインの冠を用いました。 冠は、平時に着用する冠(State crown)と、戴冠式に着用する冠(Coronation crown)とは区別されています。戴冠式に使用する冠は、ベルベット等の布で作った帽子部とそれを保護するアーチがつけられています。通常の公式行事ではコロネット(coronet)型のものや女性の場合、ティアラ(tiara)型のものが使用されます。
      • クレスト(Crest)
        ヘルメットの上に付けられた羽飾りを言います。クレストは木や皮で作られた彫像であったり、動物の角や翼を模ったもの、また宗教的なシンボルのような物だったりもするようです。クレストは「ファミリー」を表すものとされていたようで、代々同じタイプのクレストでヘルメットを飾っていたようです。
      • コロネット(coronet)
        通常の公式行事で使用される冠のこと。女性の場合はティアラ(tiara)型のものが使用されます。
      • ヘルメット(Helmet)
        ヘルメットは紋章の上に載せて描かれ、国や時代によってデザインが大きく異なります。16世紀のイギリス紋章制度では、ヘルメットの形と向きや色によって、紋章所有者の身分を表したそうです。基本的にヘルメットは聖職者の紋章には使われることはないそうです。
      • ローブ・オブ・エステート(Robe of estate)
        大紋章全体を覆うローブで、位階を表します。全体を覆ったものをローブ・オヴ・エステート、野営用の天幕をパビリオン(Pavilion)と呼びます。パビリオンは戦場やトーナメントなどで騎士たちが使ったテントを言います。
      • シールド(Shield)
        紋章を描く下地の図形です。紋章は騎士が盾に自身のマークを描いた事から生まれましたので、現在でも盾形の枠取りが使われます。 小紋章ではこの紋章盾のみが描かれることが多く、紋章の最も重要な部分です。
      • サポーター(Supporter)
        紋章盾を支えるように描かれ、そのほとんどが動物です。
      • コンパートメント(Compartment)
        コンパートメントは、紋章の「台座」の部分です。「大紋章」に用いられるアクセサリーで、様々な形のものがあり決まりはありません。
      • モットー(Motto)
        家訓、格言、口上などが多く描かれています。多くはコンパートメントの下部あるいは上部に描かれた巻物に書かれますが、描かれ方は一様ではありません。英国王は『Dieu et mon droit』神と我が権利。
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